「デンマークの高齢者福祉と地域居住」を読んで

・午前中から昼過ぎまで「デンマークの高齢者福祉と地域居住」をじっくりと読む。デンマークの高齢者住宅と在宅ケアの充実ぶりはすごい。従前は施設の入所待機があったものを1988年に施設建設は凍結し在宅ケアを基本とすることに転換したとのこと。ただこれをそのまま日本で真似ることができるかというとそこは違うと思う。
①住宅の基盤が厚い:
  ・持ち家も5割ほどあるが、広い居住空間を確保した賃貸住宅が非営利団体を中心として多数整備されてきた歴史がある。従来の施設に替わる住まいが既に存在。
  ・施設にしても病院準拠ではなく個室を基本として整備されてきた歴史あり。
  ・制度的に個人への家賃補助が手厚く、また建築時のコムーネによるローン保障があり、低所得者に限らず一般的にそれほど高くない負担で利用可能。
  ・高齢者住宅としてゆったりとした敷地・居室を確保することが可能。(平坦な地形・安い土地・国民的理解か)
②24時間の在宅ケアが確保されている:
  ・24時間対応が必要な人に対する手厚いサービス提供が制度的に保障されている。
  ・昼間・夜間・深夜を通じ訪問看護・ホームヘルプなどの統一的サービス提供体制がどの地域でもしっかりと確立している。
  ・在宅サービス提供者の専門性が保健・福祉双方にまたがって高い
  ・サービス内容に違い(入浴はシャワー程度、食事も簡素?)
③手厚い在宅ケアを保障するだけの予算が確保されている:
  ・高い税金を国民が受け止めている。
  ・高齢者自身も税金を負担。
  ・集団処遇より個別ケアは重度になるほど割高だがそれも含めた国民的合意がある。
④施策の転換に時間的余裕あり:
  ・高齢化の速度がそれほど急激ではない。
  ・グランドデザインを描いて数年単位で段階的な転換が図られる。
⑤抑制の利いたサービス提供主体:
  ・検査・訪問などをむやみに増やすインセンティブは働かないシステム。(医療では家庭医に患者数に応じた管理費用を保障。ケアの提供主体はコムーネ中心。)
・とはいえ参考にできるところは参考にすべき。施設と在宅の境界をどう考えるかとか、今後の在宅ケアに当たる人材の在り方とか。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント